稽古を受けるときの心構えを書きたいと思います。
心構えと言っても、精神を統一し集中力を極限まで高め……とかそういう高度なところまでいけていないので(いける日は来るのか)身体をこういう状態にしていたい、という私個人の意識の話です。
とにかく力を抜く
力を抜く。もうめちゃくちゃ、とんでもなく、いっちばん、難しい。
おそらく、本当に体の力を抜いて動けるようになったら、合気道の95%くらい出来てるんじゃないかと(本当に?)
特に技をかけようと意識が向く「腕」には力が入りやすい。
始めた頃はもちろんどうやって動いて技をかけるか、ということを逐一考えちゃいますし、どうしても腕の力で相手を押したり倒したりという意識になってしまいますから、まあガッチガチです。
その度に先生や先輩方に「力抜いて~」「力入ってるよ~」「腕かたいよ~」と言われ、ああ力抜けない~~無理だよ~~~と思いながらやるしかない。
両肩を一度思いっきり上げて、そのまま下にストンッと落とすと一旦腕の力は抜けると思います。その状態をなんとか保つ意識が大事だと思います。ちょっと動かせば普通に力入っちゃうんですけどね。難しいです。
自分の腕を、風になびく柳の木の枝、もしくはのれん、だと思うと良いと先生には言われました。
腕に意識を向けないってことかな?なので何も考えずとも動けるようになった技は、この「力を抜く」が少し出来てきてる気がします。気がしてるだけかも。
感覚を身体で覚えながらやっていくしかなく、私も全然まだまだできてませんが、意識を常に持っているだけで大分違うことも確かだなと思う、今日この頃です。
呼吸を止めない、息を吐く
腕の力や筋力で相手を押したり、回したり、抑え込んだり、とやろうとしたところで、私のような低身長で非力な人間はどうしたって負けます。世の中の大抵の人間に負けると思います。
なので筋力に頼るのはNG。使うのは自分の体重、という意識。
私でも体重だけなら45kgはあります。45kgの荷物って、大抵の人は持てないか、持てても結構大変だと思うんです。
自分より背が高く、力が強い相手を抑え込むには、ひ弱な筋力頼みではなく、自分の体重を相手に乗っけるイメージでやるのです。
そのために大事なのは「呼吸」。動いている時も抑え込む時も、しっかり息を「吐く」ことが大切。
動いてる時に呼吸にまで意識を向けるのは本当に大変なので、まずは抑えこむ時にゆっくり息を吐いてみてください。相手に自分の体重がかかっていって、抑え込まれてる方は「うわ重っ!」となります。
で、動いてるときもちゃんと呼吸を上手に使って、いけると、いいなぁ……(いつも忘れてる)
重心は下へ
これも完全に意識の話ですが、重心を下にすると、技がかけやすい(らしい)です。
重心を下にするって何???という感じではあるのですが、私の場合は、自分の体重を足の裏に集めるようなイメージでやると上手く行きます。上半身の体重を下に下に落としていって、両足を重くするイメージ。
脚を曲げて若干しゃがむ、というわけではなく、重さを下に落とす……。
これはおそらくですが、各々によって分かりやすいイメージは違いそうです。
重心を下にすると、相手に自分の重さがかかって技がかかりやすくなります。四方投げや回転投げをするときが分かりやすいかなと思います。
重心を落とすイメージを体感するのには、木刀で素振りをすると分かりやすいです。振りかぶった木刀を振り下ろしたときに、木刀と一緒に重心が下にズンッと落ちる感覚があります。
何も持たない状態で、自在に重心移動できるようになるのが目標……。
自分の軸が中心である
相手に振り回されない、自分が軸だ、中心だ!という意識。
合気道では相手を回したり、動かしたり、といった技がありますが、どんなに相手の体格が自分より良く、体重も重いといった場合でも、あくまで自分はしっかりと中心に立って、大樹のようにどっしりとしていないと振り回されます。
よろよろの状態で相手に受けを取ってもらうと、めちゃくちゃかっこ悪いですね。私です。
初めはどうしても不慣れもあるし、自分で自分の体を支えられくて、あっちによろよろこっちによろよろになってしまうのですが、これはもう、自分で体幹を鍛えていくしかない。
毎晩少しずつでも体幹トレーニングをしていくと結構変わります。変わりました。
初めは身体が出来ていないので難しいですが、それでも相手に振り回されない、自分が中心!という意識はとっても大事です。自然と足に力が入って少しずつよろけなくなっていくと思います。
まとめ
今回は私が普段の稽古で意識している(意識したい)ことを並べてみました。
結局は、力を抜くのが一番大切で難しいと実感しています。
上手く力を抜いて、無駄な動きを少なくして、自分の力ではなく相手の力を利用する。
文字で書けば簡単だし分かってはいても、実際動くのは相当難しい。
私も始めてまだ3年程度。今後も色々な気付きを得つつ、体幹トレーニングもしつつで頑張っていきます。
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